家の目の前の電線で鳥が「てでっぽっぽー」と鳴いている。
生まれ故郷の寒河江市には、市の中央部に小高い山があり、その山に登るとこの鳥の鳴き声がよく聞こえたものである。高い木の上で鳴いているのであろうか、周りによく響くものの、正体を見ることはなかった。
その鳥が、こうして目の前で鳴いているのを見ると、何とも不思議な感じがする。
さて、子供時分、この鳥の名前は「てでっぽっぽ」と教えられた。
「ヤマバト」なんて洒落た名前を知ったのは、随分後年になってからであるが、これも実は「キジバト」の別名とか。
でも、「てでっぽっぽ」とか「ヤマバト」の方が、子供の頃を思い出させる懐かしい響きのある言葉である。
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